- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/01/09
- メディア: 単行本
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家族のはなしなのかそれとも仲間のはなしなのか、最初のイメージがいい案配に覆されて、ああそうなのか架空の物語=仮面世界のお話しだったのだ。家族の地域の、仲間の、「絆」それが本筋なのかもしれないが、途中でなんだかわからなくなって、最後までわからないまま、あれ?と思ったらどんでん返しがあって話が終わった
ふと思ったのだが、この本を読んでいていナゼか気づいたこと。欧米の物語の場合、主人公が孤独な高齢者の場合で、世間との折り合いをつけていく展開で、家族を頼る。もしくは家族愛が人生の再生の物語となっていくという話はあまりないように思う。あくまでも主人公は一人で暮らしをなしていて、息子や娘と絆を深めていくという話はあまり聞いたことがない
大概は、長い人生で誤解が生じた夫婦間の物語であったり、古い仲間との長いつきあいの上での、再出発の話であったりすることが多い。親と子の物語がないわけではないが、それは幼いこと母親、もしくは父親との関係ばかり。子が独り立ちしていく話であることが多い
が、主人公が高齢者になると。け、まだまだ若造どもには負けないゼ!だてに長く生きてるわけじゃないんだ、というあくまで高齢な主人公「一人=個」の物語として展開していく。そこに家族が入り込む余地はあまりないように思う。むしろ昔の仲間だったり、同僚であったりする
んんん。この高齢者たちと息子、孫、、、家族の再生の物語として展開するのは日本の独特な感情なのだろうか?僕は?どうだろう?今、、、この年齢になったとき家族との絆を再確認したいと思ってるのか?もしくは深めようと思っているのか?
否。
どっちかというとテリー・レノックスのことを慮っていたいなぁ