月がすごく眩しく光っている。夜に沈み始めたが山々が白く輝き始めた。山と月といえば、、、山月記だなぁ。あれはもっと夜遅い時間のことかもしれないが、寒さも忘れて真っ白な月を見上げていたら、昨年の年末から今年の年始にかけてのことを思い出した
あの頃は、自分がちょっとヒドイことになっていた。今の自分に比べれば「残念」な状態といえる。仕事の内容が変わり慣れない管理業務も仰せつかりはじめ、欠員が出て、その補充もなしで、、、今でも十分とはいえないが、あくせくするばかりだった
めったやたらに自分を卑下してみせるのは恥ずかしことと思うが。自慢げに後悔するわけでは決してない。マジに彼の作品の虎になってしまっても、おかしくはなかったと思う。人の道とか人道的にとか、どうでもよくなっていた。仕事を落ち着かせるのが第一!、、、マジ!そう思って過ごしていた
そんな中に迎えた年末年始であった。ちょうど読み残していた高村薫の三部作のうち「新リア王」「太陽を曳く馬」・・・「新リア王」で挫折していたので再読だ・・・をむさぼり読んだ。そこに描かれた人物達も人であることに必死であり、うわぁこら手に負えないや-、、、と思いつつも目が離せず読破
今日の月を見ていると、山月記から、合田雄一郎という人間の有り様の変化。無茶苦茶な・・・道理だけでは説明つかない人のココロ・・・浮き沈みの心持ち。一年前の自分のことが、同時にどっと思い出されて。再び沈みそうになってきた。年末ってそういう時期なのかなぁ。もうすぐ冬が・・・雪がやってくるし
あの高く白く輝く月が照らすこの我が身はどれだけ獣じみていることだろう・・・
おまえは虎だ虎になるんだ!
山月記の他に思い浮かべるのは、梶原一騎の「タイガーマスク」か、アルフレッド・ベスターの「虎よ!虎よ!」かだな。虎は獣の代表格である。あと狼もか?
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