おわら風の盆がはじまった。市内に県外ナンバーの大型バスが目立つ。へーそんな遠くから来てるの?といまでもビックリする。もともと”おわら”は八尾という小さな町の夏の祭りで、、、収穫を迎えるまえの台風に備え、風を治める祈りのまつりだそうだが、、、全国区になるような有名な祭りでは決してなかったと思う
僕のように同じ県に住んでいても生まれ(文化圏?)が異なると尚更で、僕らのコドモの頃には全然メジャーでなくて、そういうまつりがあることを周辺のオトナ達も知らなかったと思う。知っていても全然騒がなかったし、なにより僕の生まれた町に大型観光バスなんて来るこはなかったから
いつからだろう?こんな大騒ぎするようになったのは、、、今でも県内全ての人間が胸躍らせ待ち焦がれているわけではない。おわらの音色に秋の到来を感じるくらいだろう。大風=台風を治めるまつりが秋の風を感じさせる風物詩となるのだからおもしろいものだ。この風を
あいの風
とよぶ。”おわら”の音色の響きに会わせ”あいの風”が吹くのだ。まだ日中の残暑は厳しいが夜になればあきらかにいままでとは違う、ひんやりと冷気を含む風に切り替わっている。ああ秋が来たのだと感じる頃あい。多くの人は秋の到来に一息つく。せっかくついた一息である、県外からの大勢の観光客の集まる人いきれのなかに出て行こうなんて誰も思わない。地元の人々を除いて、、、
そういう地元の人らにしても、大勢の観光客の前に出て行くのが目当てでは決してない。全国区の知名度を得る前から、ずーっと先祖代々受け継ぐ土地の風を治めるために踊るのだ奏でるのだ。名もなき人々の営みだ