銀杏の木の葉が落ちてしまうと雪の季節になる。今年の銀杏は個体差が激しく、どう判断していいのか迷う。まだ青々と葉を茂らせているもの、もうほとんど落葉しているもの、てんでバラバラで統一感がない。
なのでいつもなら落ち葉が積もる道筋もふかふかの絨毯状にならず。落ちては風に飛ばされ、また少し落葉しては飛ばされての繰り返し。まっ黄色にあたりが染まることがなかった。
気づけばすっかり丸裸になった個体も、、、でもよく見れば一部の側だけに葉が残っているという無様な姿が、より冬の愁いを誘う。冬の始まりとは、なかなかとアンバランスなものだったのだ。暖かい日もあれば、急に冷える日もある。そうしたバラバラな日が続き、、、
やがて白一色の冬となる。そうなれば冷たさに覆われ統一感が充満する。真っ白な季節が、いっそ清々とするのはそんな理由からかもしれない。