You are in rock. still…

*まだいしのなかにいる*

街のあかり

 

夏至もすぎたけどまだまだ日は長い。でも帰る頃には日は傾いてしまい、天高く月も出ている。梅雨の湿り気をおびた夜の気配は冷たくてちょうど気持ちが良い。なんだろうどんなエアコンの風よりも・・・たいがいエアコンの風は冷えすぎているか、効かないかのどちらかだ・・・どんなにほてった身体と心を冷ましてくれることか、ふと気付いて肌寒さをおぼえるまで、肌をさらしていられる

(裸じゃないよ!)

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月が高い。雲も薄く広がって、青く澄み渡っているとなんだか秋の気配を感じた。昼間に蝉の声も聞いたはずなのに、この感覚はなんだろう?この世界のドコに自分が置かれてるのか、一瞬、見当識を失った。朝、春の霞みに朝でかけ、昼、蝉の声に夏を覚え、夕、肌に冷たい秋風に押されて、夜、青い夜空に冬の高さを知る

(今日ナニをしてたんだろ)

 そのうちあたりは真っ暗になって、気付けば家々の窓に明かりが映る。なんだか温かな気持ちになる。自分が家の中で明かりをつけても、こんな気持ちにはならないのに、なぜ、よその家の明かりはあたたかく見えるのだろう。ああ、あそこにも、こちらにも、子どもらと、母、父、兄弟もいるだろうか、、、家庭がある。そういう願望でよその家をみているのかもしれないんだけど、だからよその家の明かりは暖かいのかもしれない

自分の家が不幸だったわけじゃないけれど、

明かりのついてる家の全てが幸せなわけではないだろうけど、

夜景のように圧倒的な人生の縮図を目にしなくとも、平らな地点で見える範囲の家の明かりに、見える範囲が近いだけにより密接に濃厚に、いろんなドラマがあるのだろうと思うのかな

星に願いを、月に想いを、窓に幸せを、