春はいろいろと霞んでいる。ぼやーっとモヤっている。影も薄い。僕もカゲは薄いけど、春の陽気には負ける。第一、僕の場合はそんなにホンワカしたもんじゃない。僕の場合のカゲの薄さは明るくないから、暖かくないからだ。いわば冬の日差しのカゲの薄さ。春のそれは、はまだ暖かな陽気が救いになるね。春の日差しの弱さと冬の日差しの儚さは違うよ、、、ナニ言ってるんだ>ヲレ
いつの間にか信号の薄い影に差されていた。自分の足の下に、影を踏んでることにしばらく気づかずにいて、横断歩道を渡っていく人の姿をしばらくぼーっと眺めていたのだけども、、、まぁ田舎の河口近くの三時近くに行き交う人はそう多くはなくて、それこそ、ぼーーっとしていただけでした
遠くの山並みが海の上に、遠くに、ぼんやり浮かんでいる。空の色も海の色も砂の色さえも同じ色に見えて。ぼんやり時間が滞ってるようだった。盛んに行き交う鳥たち、生きている者だけがクッキリと浮かび上がっている。ああ、カゲが薄いってそういうことなんだなぁ
あの信号機のカゲの薄さも、行き交う人の少なさに役立たない象徴だし。海の上に浮かぶ遠くの山並みは蜃気楼のようで現実感に乏しいし、僕も同じかなぁ・・・
こうして身を寄せ合って溜まる鳥たちに、遠い昔に寄り添い合っていた仲間達のコトを思い起こした。みんな遠い地にバラけていったけども、みんな力強く飛び続けていることだろうか、それとも僕と同じくカゲ薄く立ちすくんでるだろうか
そのあたりが春だね